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◆主と共に生きる◆信徒の証し

NO.327 2023.10.08

■黙想エッセイ

 

この世が言う知恵と、聖書が言う知恵は違います。人々は知恵を得るために、知識をたくさん積み上げるべきだと考えます。親は子どもに対し、知識が豊かになるだけでなく、知恵のある者になってほしいと願い、様々な学問をきちんと習得することが重要だと考えます。知識をきちんと積み上げていくなら、いつかその知識が人生の問題を突破するための知恵へと昇華するだろうと考えるからです。しかし、聖書は「主を恐れること」が知識の初めであると教えています。それを別のことばで言い換えれば、知恵が豊かになるためには、多くの知識を習得することではなく、神様を恐れて一歩一歩人生の歩みを進める知恵と態度が重要だということです。
この世の知恵は、自分の益、自分が属している集団や組織の益を追い求め ます。そして、人生において成功する方法、困難を乗り越えていく秘訣などを知恵と言います。しかし聖書は絶えず神様の視線を念頭に置く人、すべての瞬間に「コラム・デオ」(Coram Deo)、つまり、いつも神様の御前で歩む人を知恵のある人と言います。この世の知恵と神様の知恵は衝突するしかありません。まさにその時、この世の知恵を拒み、神様を恐れることを選び取る人を、神様は捜しておられ、そのような人に目を留められるのです。

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