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2024.04.07

「弟子となり出ていこう」 マタイの福音書28章18-20節  西田育生牧師

 

今日は聖書箇所はイエスの遺言とも言える「弟子化命令」です。私たちには様々な生い立ちがありますが人生は繋がっていて神のご計画の中で導かれていること、それは偶然ではないことが分かるようになってきます。
そのことを心に納めることが出来たのがパウロでした。パウロはキリストの迫害者でしたが、ダマスコ途上で光に打たれてキリストに救われました。それからパウロの神への自己認識が深まっていったのです。「・・・月足らずで生まれたもののような私にも現れてくださいました。…神の恵みによって、私は今の私になりました。…私はほかのすべての使徒たちよりも多く働きました。働いたのは私ではなく、私とともにあった神の恵みなのですが」(Ⅰコリ15:8-10)と、迫害していたのに使徒としてくださった神への感謝でした。そして次には「キリスト・イエスのしもべ、神の福音のために選び出され、使徒として召されたパウロから・・・」(ローマ1:1) と、キリストのしもべとして選び出されたという自己認識を持つようになりました。さらには「しかし、母の胎にあるときから私を選び出し、恵みをもって召して下さった神が・・・」(ガラテヤ1:15)と神の選びの深まりを感じた上に「すなわち神は、世界の基が据えられる前から、この方にあって私たちを選び…」(エペソ1:4)と天地創造の前からの計画だったと深く思うようになりました。私たち一人ひとりも教会に来て救われたのは天地創造の前からの選びだったのです。神が自分を選んで下さったという自己認識を持っていれば、つまずいても立ちあがることができるでしょう。
それでは神があなたを選んだ目的は何でしょうか。それはあなたをイエスの弟子としてあなたを通して人々に福音を伝え人々を弟子として導くことです。「あなたがたがわたしを選んだのではなく、わたしがあなたたがたを選び、あなたがたを任命しました…」(ヨハネ15:16)イエスによって任命されたのですからイエスの弟子です。そのためにあなたを罪の中から贖い出して下さいました。人それぞれに福音の伝え方があります。「ですから、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。父、子、聖霊の名において彼らにバプテスマを授け、わたしがあなたがたに命じておいた、すべてのことを守るように教えなさい。」(マタイ28:19-20)「行って」とは人々のところに出ていくことです。イエスも天のみ座を去り人となって私たちの所に来て下さいました。身近な人のところに福音を伝えに行きましょう。「過去を赦し、現在を認め、未来を励ます」はカウンセリングの手法です。これを活かしましょう。ザアカイの記事(ルカ19:1-10)ではイエスはザアカイを責めずにザアカイを受け入れ励まされました。サマリアの女性の記事(ヨハネ4:7)では女性を責めず、励まされました。イエスは愛をもって人々に接しました。イエスのように相手が何を願い、何を求めているかを考えて福音を伝えましょう。悩みに共感し、話を聞き、お祈りさせていただくことはできるでしょう。
この聖句の中心となる言葉は(あらゆる国の人々を)「弟子としなさい」の一つにまとめられます。これはあらゆる「階層の人」を弟子とするということです。身近な人から福音を伝えましょう。そのためにはイエスを証しし、福音を伝える必要があります。「心に愛がないならばどんな美しい言葉も胸には響かない」と言います(「心のともし火」の標語)。私たちはイエスの愛を受けました。その愛が伝わることを心に留めましょう。
イエスは「見よ。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいます。」(マタイ28:20)と約束して下さっています。イエスに、共に働いて下さいと祈って出ていくときイエスのみ業があらわされます。あなたは天地が作られる前から神に選ばれているというアイデンティティーを深めて、主の弟子としての使命を果たしましょう。イエスがともにおられる実感を持ち、聖霊の働きを体験し、神の御業を表わす通り良き管になりましょう。

 

≪分かち合いのために≫

  1. 神の選びを確信しておられますか
  2. あなたの弟子としての使命は何だと思いますか。
  3. イエスがあなたと共におられることを体験しておられますか。

 今日の暗唱聖句

 

「ですから、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。父、子、聖霊の名において 彼らにバプテスマを授け、わたしがあなたがたに命じておいた、すべてのことを守るように教えな さい。見よ。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいます。」
(マタイの福音書28章19~20節)

 

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